数年前にトートバッグのオーダーをされたお客様からリメイクのご相談をいただきました。

トートバッグは主にお仕事で使われていたそうですが、環境が変わったため普段使いができるボストンタイプの2wayバッグにリメイクしたいとのご要望でした。

それでは長年ご愛用いただいたトートバッグと、リメイクで新しく生まれ変わったボストンバッグをご紹介します。

大切にお使い下さったトートバッグは適度なコシを残しつつも、優しい風合いのある革へと変化していました。

色味は新しい革に比べ少し色濃く、濃紺といった深みのある落ち着いたものになっています。

トートバッグを丁寧に各パーツへ分解して、大きさや傷の付き具合を確認しながらパーツ取りを検討します。

ストラップなどの長いパーツは新しい革を使用することとなりますが、元々ロットの違いでも若干色味は異なるのでリメイクで使用する革と追加で使用する革の色味が極力抑えられる様に配慮しました。

大切にお使いいただいた分解前のトートバッグです。

インナーポケットはそのまま大きな損傷もなく、そのままでも使えそうなのでホックのリペアとスマホポケット（左）のフチ革を追加。

傷をつけないように慎重に分解しました。

しっかりと手入れもされていた革は、適度なコシを残しつつ優しい風合いのある革へと変化していました。

こちらがリメイクで生まれ変わった2wayボストンバッグです。

ブラッシング等で落とせる汚れをしっかりと落とし、ラナパーを塗り仕上げてあります。

真鍮製の金具と濃紺のオイルレザーの相性もバッチリです。

メインのファスナーはYKKエクセラを使用。

底鋲とインナーには底板がついています。

インナーのファスナーポケットのスライダーには使い勝手を考慮し、長めの革紐タイプに変更。

持ち手は本体同様にトートの革を使用しています。

以上、リメイクのご紹介でしたが、再生利用できる革の魅力を再認識したご依頼でした。